2012年7月25日水曜日

窓ガラスに貼っても暗くならない太陽電池が量産できる♪

誰もが想像したことはあるかもしれない、窓に貼りつけられる透明な電池。カリフォルニア大学の研究者たちが、透明な太陽電池を開発しました。これによって窓で発電することが可能になります。しかも量産可能。(参照: Solar Cells Could Produce Energy-Generating Windows



原発推進派のみならずとも、再生可能エネルギーのうち、特に環境にやさしいとされる太陽光発電の話になると欠点としてあげつらうのが「日本には十分な土地がない」「太陽パネルを生産するためにエネルギーを大量消費する」「蓄電技術が追いつかない」など、やる気になればクリアできそうな事ばかりでした。(第4の革命を観ればもっと前向きに思考できるんですが。)

ちょっと訳してみます。[引用・抄訳ここから]

UCLA材料工学ヤン 教授 らは、可視光ではなく、主に赤外線吸収してエネルギーを産生することができるポリマー太陽電池(PSC: Polymer Solar Cells)について次のように説明。

"このように、光プラスチックの型から作られた電池で、赤外線を電流に変換することができるが、肉眼で約70%の透明度。(参照:ACS Nano)"

これらの成果は電子製品のアドオンやスマート・ウィンドウ、建物一体型の建築素材、その他の応用において、太陽電池の新たなポテンシャルを開いた。

今回我々が開発した我々のPSCは、プラスチックのような素材でできており軽量で柔軟性がある。より重要なのは、低コストで量産が可能だということだ。"

(ヤン教授はCalifornia NanoSystems Institute (CNSI) のナノ・リニューワブル・エナジー・センターの取締役でもある。)

これまで透明、またはやや透明なPSCの開発ではたいてい透明度が低く、デバイスとして非効率な結果に終わる事が多かった。同大学によると、これは発電に適したポリマーPV素材と効果的な透明コンダクタがデバイス設計や製造に十分使われていなかったためだという。

ヤンのチームはこの問題に取り組み、高性能で、溶液から製造する、実質透明なポリマー太陽電池を作ることに成功した。これには近赤外光に感光するポリマーをとり入れ、銀性ナノワイヤー・コンポジット膜を表面の透明電極として使用している。

近赤外感光性ポリマーはより赤外線に近い光を吸収するが、可視光には比較的感度が鈍く、太陽電池の性能と透明性のバランスをとることが可視波長域内で可能だ。

”もうひとつの問題解決の鍵は、銀製ナノワイヤと二酸化チタン製ナノパーティクルの混合である透明コンダクタで、これにより従来の不透明な金属製の電極に取って代わることができた。

この合成電極で、太陽電池を溶液から経済的に量産することが可能になる。これらの組合せにより、製品性能の4%のエネルギー消費での生産という電力変換効率で、溶液製の透明なポリマー太陽電池が製造可能になった。"
[引用・抄訳終わり]

70%の透明度のサンカットガラスを以前住んだマンションで使っていたことがあります。外から中は暗くてあまり見えないのですが、中から外を見るとふつうのガラスとの違いは肉眼では全然わからず快適でした。

日本でも2002年にエネルギー関連の会社訪問に同伴したとき、太陽光発電や燃料電池の話が経営陣から出たのを記憶しています。(東電本社も回ったのでその頃は普通に話題になっていたような。IRという投資家専門広報がまだ普及していなかった頃です。)

その後、原発推進派による巻き返しが起こり、電気自動車の開発が進みだした米国でも(あちらは石油メジャーの圧力らしく)、新エネはまだまだ脇役みたいになってしまったのがこの10年でした。

既得権益というのはいつの世もこれくらいタフですね。(なんせカネも権力も手にして、一般大衆と闘うわけなので。)永久に続くことなどこの世にはありません。時代を変えるときがきました。

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