2015年10月15日木曜日

アイスランド無血の市民革命 通称:鍋とフライパン革命 (Pots, Pans and Other Solutions) 日本語字幕が付きました

2012年に「アイスランド政府、住宅ローンを免除」の記事を投稿してから、なぜアイスランドがそれを成し遂げられたのかを追求することもなく、そのままになっていましたが、そのすぐあとに、ポルトガルのMiguel Marques監督のすばらしい映画が出ていました。

先月、ここに日本語字幕を付けてアップしてくださったブーゲンビリアのティータイムのブログオーナーさんのお陰で、日本での拡散が可能になりました。これです。



前半だけですが、書き起こしがありました。

全編、アイスランダーたちの英語を聴きながら字幕を読まなければいけないので、途中はこっちのほうが楽かもです。

[ブーゲンビリアのティータイム]鍋とフライパン革命 〜アイスランド無血革命に学ぼう①〜 

[ブーゲンビリアのティータイム]鍋とフライパン革命 〜アイスランド無血革命に学ぼう②〜 


この話の内容は非常に重要です。


すでに視聴した人はご存知ですが、アイスランドは特別でもなんでもないんです。政治家やビジネス界、マスコミがカネまみれになって、利権の利益を優先する体質になってしまっていることは同じです。彼らの批判を聴いていたら、日本のことかと思ってしまうほどです。


日本では3.11の原発事故が自分の転換点になった人が多いと思いますが、それと前後して、世界じゅうでOCCUPY運動が活発化して、ロンドンやニューヨークでもかつてない規模のデモが増えていたことはご存知だと思います。

戦後ずっと草の根で息づいていた、本当の民主主義をめざすための動きが、2008年のリーマン・ショックに代表される何度めかの金融バブル崩壊で爆発的に拡大し始めたとも考えられます。

民主主義を本当に市民の手に取り戻すための運動の参加者の多くは、2012年にはアイスランドで起きたことを知っていました。


誰か力の有りそうな人を立てて、一気に現状を変えてしまおうなどと、手続きを軽視した動きがすぐ出てくるのは、民主主義や立憲主義にとって何が大事なのか、達成したいことは何なのかをじっくり考えないからだと思います。

個人を偶像崇拝する(させる)傾向は、テレビが連日作り出していることでもあります。(大したことを喋ってるわけでもないカリスマ風芸能人にインタビューして舞い上がるリポーターや、同調圧力で全員笑顔で頷いているスタジオを見ていて、もし何も感じなければかなり重症です。)


このPots, Pans and Other Solutionsの映像で印象的なのは、これほどすばらしい革命を成し遂げた人たちが喋っているのに、誰もヒーローっぽく描かれておらず、この一人ひとりが、すぐそばにいる誰かのように見えることです。

話をわかりやすくするために、主人公を決めて、エピソードや芝居で盛り上げて見やすくするのは娯楽作品ならいいですが、一言一言が心に届くことばが散りばめられている映像は、そんなものがなくてもここまで価値のある作品になるんだなぁと思います。


選挙の限界、多数決の欠陥をよく知っておかないと、民主主義は本当の意味では機能しません。


地球はもうこれ以上の搾取に耐えられないほど、いまの大量生産・大量消費、経済成長信仰の世界は限界にきています。


現政権と闘うためにも、何をどうしたいのかを考える手立てとして、アイスランドの例はとても参考になるし、勇気づけられます。


途中、米軍兵士らによるイラクでの一般市民の殺戮や、中央銀行によるトリックの解説など、見慣れた映像がいくつか出てきます。全部繋がってたんですね。アイスランダーたちは、それらを陰謀論として片付けるのではなく、1つずつ自分たちの手で解決していく方法を見つけたんですね。







2015年10月5日月曜日

オーストラリアの先住民アボリジニからニホンジンへのメッセージ(兼井 浩さんのFacebookポスト)

2010年9月にアップされた動画で、これまでツイッターやFacebookでもシェアされてきたものです。川内原発の再稼働が強行された今、ふたたび大拡散されているので、ブログに埋め込むことにしました。

■原発が再稼働すれば 先住民の聖地を破壊し 文化や伝統を葬り彼らの暮らしまでが脅かされる。50億ドル(五千億円)という巨額のウラニウム鉱山開発の保証金を断り、未来の世代へ そのまま自然を残そうとした誇り高きアボリジニの男ジェフリー・リー...
Posted by 兼井 浩 on 2015年9月28日

Facebookポストの埋め込みがうまく開かないときのために、兼井さんの投稿コメントをコピペしておきます。(勝手に文字装飾もしておきますw)


■原発が再稼働すれば 先住民の聖地を破壊し 文化や伝統を葬り彼らの暮らしまでが脅かされる。 
50億ドル(五千億円)という巨額のウラニウム鉱山開発の保証金を断り、未来の世代へ そのまま自然を残そうとした誇り高きアボリジニの男ジェフリー・リーが問う。
「日本人は自然を大切にする民族ではないのか?」 
福島第一原発にウラニウム燃料を供給していたオーストラリアのウラニウム鉱山の映像、そしてその周辺で暮らす先住民族アボリジニからの切実なメッセージ。日本の電力消費、原子力発電の向こうで何が起きているのか。  
レンジャーウラニウム鉱山は、1970年代日本列島改造論を唱えた自民党の故田中角栄オーストラリア政府に働きかけ、アボリジニの人々やオーストラリア国内の世論を無視して1980年から無理矢理開発が始まったウラニウム鉱山です。 
90年代に入ると、鉱山会社(ERA)の開発は、さらにその北側にあるジャビルカウラ?ニウム鉱床の開発を画策しますが、イヴォンヌ・マルガルラさん始め、先住民族アボリジニの部族やウラニウム鉱山開発に反対する人々が集まり500人余りの逮捕者を出しながらも開発を阻止しました。(1998年ジャビルカウラニウム闘争) 
この動画に出てくるジェフリー・リーはレンジャーウラニウム鉱山の南側のウラニウム鉱床のエリアを先祖代々受け継いだたった一人のジョク族最後の男性です。彼には子供もなく、もし彼がいなくなってしまえばジョク族はこれで絶えてしまいますが、未来の世代がいつまでも平和に自然とともに暮らしていけるようにと、クーンガーラを世界遺産のカカドゥに登録して守ろうと、パリのユネスコ本部まで行き直談判しに行ったのです。 
カカドゥであまりに広大な地を掘り出して周辺を汚染してきたウラニウム鉱山は、その殆どが日本向けであったことと、先住民族アボリジニを苦しめて来たことを、そして今も汚染が続き苦しめていることを忘れてはなりません。 
イヴォンヌ・マルガルラさんのメッセージ(映像に出てきた福島第一原発で使われてたウラニウムが掘り出されたレンジャー鉱山を故郷としていたアボリジニの女性長老) 
https://www.youtube.com/watch?v=ODgJQKt8G4M
AS NEVER SEEN ON TV 映像より 
Posted by 兼井 浩 on 2015年9月28日